行きつ戻りつ

走ったり、投げたり、時に釣ったり、何か作ったり、生きてりゃ行き当るとりとめなき事を

7ヶ月ぶりの磯

4月に強風の南房総で竿を出して以来だ。

のんびり出かけて日のあるうちに引き上げる、というゆるゆる釣行だ。こんなにぐっすり眠って釣りに行くのは初めてだなぁなどと言いつつ、昨年末の城ヶ島以来1年ぶりという親方と二人、明鐘岬に着いたのは9時。

釣り場は広いのでなんとかなるだろう、と思っていたら、駐車スペースには、こんなに!?という台数のクルマが止まっている。

岬の喫茶店の前から釣り場を見渡せるので、歩いて行くと、何だか様子がおかしい。正面の崖っぷちに黄色と黒のロープが張ってある。

 

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よくぞここで止まってくれた

かなり危ういところまでごっそり崩落している。台風21・22号の高波が持って行ったらしい。

磯際から崖までは4、50メートルはある。一体どんな波が来たのか。

いま調べてみたら、房総半島は各地で凄まじい被害を受けていた。漁師や海で働く人たちは、そのためにいま大変な苦労をしているようだ。

そんなことになっていたとは知らなかった。少しでも早く復旧することを願うばかりだ。

 

崖の崩落には驚いたが、改めて見渡すと、左手奥の方なら入れそうだ。いかにも潮通しは悪そうだが、何しろ今日はゆるゆるなので、竿を出せればそれでいいのだ。

早速荷物を降ろし、釣り場に向かう。着いてみれば思った通りの釣り場だったが、ここはクロダイのメッカだ。ひょっとしたら出そうな気配はある。足場もいいのでそこに決めた。

しかし、やっぱりそううまくはいかないのだ。おれも親方もフグの猛攻に見舞われひたすら針を結び直し続ける試練の時が続く。水深はせいぜい3メートルほどで、根も多いらしく根掛かりでも何度か仕掛けを失った。

そして3時間余りが過ぎ、満潮後になってようやくフグではないアタリで竿が絞り込まれた。グングンと力強い手応えがあり、やっと来たか〜!と構えた次の瞬間ふっと軽くなった。バレた〜〜〜、と思ったら、ハリスの中程からぷっつり切れている。きっとハリスに打ったガン玉のあたりをフグにカジられていたのだろう。

しかしこれで、その気にさせるヤツらが確実にいることがわかった。同じあたりを攻めていると、遂に再びウキを引き込むアタリ。これでなくっちゃなぁ、と慎重に引き寄せ、抜き上げたのは25センチ強の本命だった。

我々には30センチ以下はリリースというルールがあるんだが、7ヶ月ぶりのグレだよ。今日は大目に見てもらうことにする。

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カルパッチョで美味しくいただきました

結局フグ以外では、親方が手のひらサイズの三番叟を1匹、ベラを2匹、おれがキュウセンを1匹という釣果で終わったが、何はともあれ、久しぶりに磯で過ごせたことを喜ぼうではないか。

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やっぱり磯はええのう、としか言えんのう