行きつ戻りつ

走ったり、投げたり、時に釣ったり、何か作ったり、生きてりゃ行き当るとりとめなき事を

無限干し柿

クラシルが大好きだ。

料理は多分好きな方なのだが、レパートリーはなかなか増えない。何か一つ作れるようになれば、そこからレパートリーが広がるものよ、などとアドバイスされて、自分なりにアレンジしてみると、やっぱりやめとくんだったなぁ、ということになりがちだ。

こんな具合に応用がきかない質なので、何か新しいレシピを覚えて、それが気に入ると、同じものばかり繰り返し作りがちだ。だから1分間の動画で全ての手順を見せてくれ、何でも作れちゃいそうな気にさせてくれるクラシルは、おれにとってまさに革命的だった。

これならオカズでもつまみでもお菓子でもチャッチャと作れるぞ〜、と嬉しくなって、気が向くと手当たり次第に色んなレシピをお気に入り登録している。実際全く初めての料理が、結構まともにできあがってしまう。

その中に箸が止まらなくなる無限シリーズというのがある。例えばこれだ。

無限ゴーヤ

実に簡単にでしかも案外美味いもんだから、こんなに食えるのか?というくらい作って、結局一気に食べてしまったりする。しかもあまり日を空けずに同じものを何度も作っては、家族に呆れられる。

ということで、今は干し柿が止まらない。無限干し柿なのである。

f:id:tomozou63:20171125004704j:plain

あぁ、なんてしやわせな光景なのでしょうか

最初に柿を買ってきたのが10/29。以来週末になるたびに、柿を買わずにいられなくなってしまった。毎週末買っては皮を剥き、渋柿なら渋抜きをし、甘柿ならそのまま軒先にひたすら吊るす日々である。

昨日など、おれが愛してやまないJA直営スーパーで、農業まつりという催しがあり、店頭でフルーツよりどり詰め放題500円だった。迷わず柿17個を詰め込んで、その足で実家に向かった。もちろん干し柿も持って行った。おれが初めて作った干し柿だぜ、と両親に献上したら、こりゃ美味いと喜んでいたので、すかさず持ってきた柿を10個ばかりベランダに吊るしてきた。

そんな訳で、ずいぶん人にあげたりもちろん自分で食べたりしたにも関わらず、いまだに我が家のベランダには50個ばかりの柿がぶら下がっている。それでもいつ何どき、青果コーナーから柿が姿を消すか、内心穏やかではない。こうなったら、さすがにもう干し柿はしばらくいいかな〜、と飽きるまで行くしかないのでのある。その日までおれはベランダの柿を切らさないだろう。

そういえば、モンベルで、ど・オレンジ色のいわば柿の実カラーのパウダーシェッドパーカを買ったのは、去年のちょうど今頃だった。

家族からは、そんなウルトラマンみたいなヤツとは、絶対に一緒に歩きたくない、とまで酷評された。それでもおれは、どいつもこいつもいつの間にか無彩色の服ばっかり着やがって、と売られてもいないケンカを勝手に買った気になって、少し身構えるような気分で敢えてそんな服を着ている。しかしこれも、実は今年にわかに巻き起こった柿ブームを予見していたのではなかったか。

よし、きっと明日もおれは柿を求めて出かけるのだ。それでいいのだ。